エセ帰国子女に気をつけろ! バイリンガールの落とし方
こんにちは、トイアンナです。実は私、海外留学経験者です。とはいえ日本に帰ってきたのはかなり前で、いまさら帰国子女と名乗るのもおこがましい感じです。が、海外経験者が帰国後にどう順応するかはよく知っています。
帰国した海外経験者の反応は大きく2つに分かれます。帰国前から日本の知識を常に吸収してサクっと順応する方と、現地文化が抜けきれず帰国後に苦しむタイプです。
特に海外生活ではネット回線が制限されていることもあり、帰国時に流行がわからず悩むのは誰しも想像がつくでしょう。私も帰国したとき「大塚愛って誰?」「フォー!ってギャグ何? ベトナム料理?」などと間抜けな質問をしてはひんしゅくを買いました。多くの海外経験者にとっては「帰国してからいかに日本へ順応して、友達を作るか」が課題となっています。
エセ帰国子女に気を付けて!
ところが、ごく一部の方はその逆を行きます。「これ私のメイト。同じフラットでシェアしてるの」とやたら外来語を駆使したり「日本は何もかもがダメ。すべて欧米のやり方へ従うべき」など主張したりする方です。あるアメリカ帰りの知人は、ことあるごとに「Oh, ジーザス!」とつぶやいたためあだ名が「ジーザスさん」になっていました。
むしろみなさんが想像する「帰国子女」は、このイメージがあるでしょう。本稿ではあえてこのタイプを「エセ帰国子女」と切り捨てます。というのも、この手の「外国かぶれ」は夏休みがてら語学学校へ行っただけなど、短期海外経験者に多い現象だからです。
もともと日本嫌いの人が海外へ行けば海外至上主義にもなりえますが、たいていの長期滞在者は日本が恋しくなり涙で枕を濡らします。私も日本にいたら絶対見なかったであろう芸能雑誌を隅々まで読み、おかげで詳しくなりました。ありがとう、Myojo。ありがとう、ジャニオタだった韓国人のクラスメイト。
そして日本へ帰る選択をすればこそ、帰国後にハブられないよう努力します。長期海外経験者が「日本語が苦手で」なんとなく外来語を使ってしまうことは多々あれど、それをあえてひけらかすことはしないものです。ですから公の場でこれみよがしに「ピッツァ食べる?」「俺のスクールメイツがさ」などと気取って言い出したら、エセ帰国子女の可能性が高くなります。
エセ帰国子女だから悪人というわけではありませんが、彼女らを落とすのは簡単すぎるので、わざわざ解説するまでもありません。「外国語できるのカッコいいね! 尊敬しちゃう!」「でも日本って海外に比べてまだまだ遅れてるところも多くて大変じゃない?」この二言を発するだけで終わりです。試合終了!
悪意に晒されないよう、気を遣う帰国子女たち
ここからは、日本でハブられたくない、順応したいと考えている帰国子女の落とし方をご案内しましょう。まず、彼女らは海外経験をあまり出したがりません。
「帰国子女だからって調子に乗って、言葉以外のとりえもないくせに」
「誰でも海外へ行けばペラペラになるよねえ」
「いいよね、英語ができるだけで優遇されて」
などと、外国語ができるだけで悪意をぶつけられることが少なくないからです。
ですから気を遣う帰国子女ほど、なるべく日本文化へ順応しようと努力します。カラオケで最新のヒットをいち早く覚えて「いなかった期間」の知識を埋めたり、プレミア価格で販売されている日本から輸入されたファッション雑誌を読んだりします。
ですが、帰国子女が完全な「日本モード」に切り替わるまでには、時間を要します。特に脳内では外国語と日本語をごっちゃにしつつ考え事をしているので、思ったことを素直に話そうとすれば外国語交じりになることもあります。ですから帰国したての方は特に「思いついた言葉を一度脳内で完全な日本語に翻訳してから」言葉を話します。となれば普段の会話でもリラックスできません。帰国子女だから気取っていると思われないよう頑張って日本語を話さねば……と、プレッシャーを抱えているのです。
「外国語を使っても気にしないよ」が帰国子女をホッとさせる
このように日本へ適応したい……! と努力している長期海外経験者を口説くキーワードは「外国語を使っても気にしないよ」という雰囲気を出してあげることです。
常に日本語を使わねば……というプレッシャーは、帰国子女を疲弊させています。そこへ「俺はその言葉を理解できないけれど、外国語を混ぜても別にいいんじゃない?」と声をかけてもらえるだけでリラックスできるのです。帰国子女と言っても、英語圏帰りばかりではありません。イタリア、フランス、韓国、中国帰りともなれば理解できる人も限られます。「それでもいいよ」と言ってもらえるだけで、あなたは貴重な話し相手になれるのです。
気になる彼女がもし帰国子女なら、自分の前では外来語を使ってもいいよ、と受け入れる姿勢を見せましょう。きっとそれだけで友達になれる糸口をつかめるに違いありません。やる気があるなら、あなたもその語学を学習してみましょう。そうすれば誰にも気づかれることなく、秘密の会話も楽しめます。帰国子女だからとひるまず、彼女らしさを受け止めてあげてください。その恋がうまくいきますよう、応援しています!