女は金目当てで男を選ぶ?残酷すぎるデータの真実と、「男は中身」と言い張る女性の寒々しいギャップ
こんにちは、トイアンナです。男性から人生相談をいただくと、なきにしもあらずな確率で「女はどうせ高収入の男が好きなんだろ、どうせ金目当てなんだ」といった失望を胸にします。これを真っ向から否定する力を私は持っていません。男性の年収と既婚率の関係を見れば、カネがあればあるほど結婚している残酷な現実が待っています。
女性は全般的な傾向として、自分より稼いでいる男が好きです。しかも、その傾向は日本固有の現象ですらありません。パートナーへ求める条件を世界6大陸で調査した心理学者のデヴィッド・M・バスによれば、すべての地域で女性がパートナーへ経済的な豊かさを重視しています。マイナビによる日本の調査でも、9割弱の女性が「恋人の年収は自分と比べて高いほうがいい」と答えています。
残酷ですが、事実を列挙していきましょう。各職業の未婚率を比較したデータでは、男性の未婚率が最も低いのは「医師」です。
この結果に「医師は人の命を救う立派な職業だから、プライベートでもモテるに違いない」なんて欺瞞はやめておきましょう。間違いなく医師がモテる理由は収入、それも安定が約束されたように見える収入なのですから。
だからといって「女はみんな金目当て」とは言えない
ならば、やはりほとんどの女性は金目当てで男に近づくのだから、モテるしぐさなど忘れて金儲けに特化したほうがモテるのでしょうか?
もしあなたがいま年収1億円を稼いでいて、これから頑張ることで年収2億にできるなら答えはYESでしょう。男性だって、年収2億円の女性から積極的に迫られればいくらやりがいのある仕事を抱えてようが「このまま主夫になるのが幸せなのかも……」と心がぐらつくに違いありません。超高収入でありさえすれば、美醜やデートのマナーなんて吹っ飛びます。
その一方で、付き合う相手の条件で年収を重要視する女性からヒアリングをしていると、決して生半可な年収ではモテないことが分かります。都内でアパレルブランドの広報を担当するAさんからお話を伺いました。
Aさん:本当に結婚したいんです、もう34歳だし。でも周りはもう結婚してて、出会いがないんです。どうしたらいいか分からない。
トイアンナ:お相手にはどういう条件を求めてらっしゃるんですか?
Aさん:まず、優しい人。あと私も小学校から女子高出身なんで、中高一貫の男子校出身者が好きですね。そうすると大学も最低で早慶。子供も同じように私立へ入れたいんで、それを考えると年収2,000万円はないとムリかなって思ってます。あと、都内に住んでる人ですね。実家が都内で、親から離れたくないので……。
トイアンナ:それは……そもそも当てはまる人口が少なそうですね。たとえば、条件をいくつかに絞って、ということはできそうですか?
Aさん:でも私、相手に合わせる方です。元彼は地方出身の人でしたし。でも、どうしても無理って思って。その元彼に5年前くらいかな、ハワイ旅行へ連れてかれたんですね。まずその「日本人がうじゃうじゃいるとこ」を選ぶセンスが厳しいなって……。リゾートならゆっくりできるイビサとか、アジアならランカウイとかあるじゃないですか。そういうの調べないんだっていう価値観が受け付けなくて。それでイビザを知ってる人ってなるとやっぱり年収2,000万円が最低ラインで、私立中高一貫出身とかで。学歴が大事っていうよりは、価値観が合わないから無理なんですね。
トイアンナ:仰るとおりかもしれませんね、隠れ家的なリゾートは旅行慣れしている人が行きますし、となればお金持ちが増えます。たとえばそういった楽しみ方を、Aさんが彼に教えるというのは無理でしょうか?
Aさん:私、そういう人見るともう生理的に受け付けないですね。「あっ、こういうダサいことする人なんだ……って血液が冷えます。そうなったらもう好きになることはないです。
トイアンナ:そうですね、ではあえて当てはまる男性を狙いに行く、というのもアリですよ。ただし年齢が上の方も多いので40代以上が増えるかとは思います。
Aさん:うーん……やっぱり年上の男性はイヤですね。男って、35歳超えると急におじさんになるじゃないですか。
年収を気にする女性は、年収を足切りしている
ここに出てきたAさんは年収を重視する女性の中では決してヘンな回答者ではありません。都内でインタビューしていると、年収を気にする女性は2,000万円を提示してきます。しかも年収はあくまで「男性を見る上での足切りライン」に過ぎません。結局は優しさ、マナー、育ちの良さをフルセットで求めてくるわけです。なぜならいくら年収を重視する女性でもときめくのは「そっち」だからです。
Aさんのような方をガイドするのは私の役目として、あなたが男性なら「高すぎる年収を足切りに置く女性を狙う必要はない」というのが大きな答えになります。そういう女性はあなたの中身を見ることもないですし、あなたも見てほしいと思わないでしょうから。
そして上昇婚志向があるにせよ、年収100万の女性にとって200万稼ぐ男性は足切りラインを超えています。女性の平均年収は一生を通じて300万円を超えられませんから、年300万円以上稼ぐ男性は「女は金目当て」なんて考えなくてもいいのです。とっくに審査の足切りラインは超えているのですから。
そして何より、1割の女性はお相手の年収を気にしていません。そして女性が年収を気にする背景は「私は気にしないけど、親が年収を気にする」からだったりします。夫婦共働きの時代ですからと親御さんを説得できれば乗り越えられるのです。
これから男女の賃金格差が減っていけば、ますます上昇婚志向は和らいでいくことでしょう。その中で「女は金目当て」という一辺倒な理解で結婚をあきらめるのではなく、1割の気にしない女性を見つけてもいい。あるいは二馬力で活躍できる相手を求めていきましょう。
参考文献:デヴィッド・M・バス『男と女のだましあい―ヒトの性行動の進化』
※個人情報のため、インタビュー内容を一部改変しました。予めご了承ください。