女はなぜ怒りを限界まで堪えてから「あのとき許せなかったことランキング」を突然発表するのか?
こんにちは、トイアンナです。人生相談を伺いながら恋愛の男女差について考えると、それほど「恋に落ちるフェーズ」では違いが少ないことがわかります。LINEの「送信」が押せずに一晩メッセージを寝かせてしまう、頑張りすぎた勝負服が斜め上すぎてコケる、自分の趣味を押し付けすぎてドン引きされるなどなど……甘酸っぱい失敗もみんな同じ。人類みな兄弟です。
ところが「付き合ってから」のフェーズへ移行した瞬間、男女の恋愛観はハッキリ分かれ、特に相手への不満をどう伝えるかというコミュニケーションにおいては天と地ほどの差が生まれるのです。
女性と付き合ったことのある男性なら1度は、これまで怒ったことなんか無かった彼女がいきなりキレて「あのとき許せなかったことランキンキング」をずらりと並べてるシーンに出くわしたことがあるんじゃないでしょうか?
男性の怒りはトピックごとに分かれている
女性である筆者から見るといっそ不思議なのですが、男性は怒りをいくつも分散してため込むことができます。小さなグラスに飲み物をそれぞれ注ぐかのように、テーマ別で男性の怒りは分類されています。
【男性の怒りの例】
グラス1 最近の彼女は飲み会ばかりで寂しい
グラス2 分担したとおりの家事をやってくれない
グラス3 セックスがマンネリ気味
男性はグラス1「最近の彼女は飲み会ばかりで寂しい」が満杯になったら「最近ちょっと用事多すぎじゃない?」と文句を言いますし、グラス3「セックスがマンネリ気味」がしんどくなったら、ネットで対策を調べるかもしれません。不満ごとにグラスが溜まっていくので怒りや文句を言う頻度は高くなりますが、怒りに爆発するケースはまれです。
いわゆる「かんしゃくもち」「モラハラ」と呼ばれる怒りや束縛の激しい男性もこれは同じで、単にストレスのグラスがいっぱいになる速度が早かったり、グラスが異様に小さくてキレまくったりしているだけ。
女性の怒りは「彼氏」でひとくくり
それに対して女性の怒りは「彼氏」というくくりでひとまとめにされています。大きなビアジョッキへ水をそそぐようにストレスを溜めていくので、満杯になるまで怒りは見えません。けれども1度満杯になれば怒涛の「あなたについて直してほしいところ」があふれ出てしまうのです。
【女性の怒りの例】
ビアジョッキ1 デートに遅刻しすぎ + 誕生日この前忘れてたでしょ + 最近よくやりとりしてる同僚の女性って何者? + セックスが痛い + 服ちゃんと洗ってよ etc……
彼女が怒ったとき、きっかけはささいなことかもしれません。しかしそれまでに溜まった「彼氏関係の怒り」が全部放出されるので、彼にとってみれば唐突な「あのとき許せなかったことランキングTOP20を発表します! まずは第20位! ……ドコドコドコドコ……じゃじゃーん、出しっぱなしの洗濯物!」をされているようにしか見えない。
特にストレスをため込めるビアジョッキが大きい女性ほど過去へ遡って怒りだすので、言われた本人からすると「それ、いつの話?」とびっくりし、何なら覚えてもいないことで怒られる。ため込み型の女性の場合は「もうムリだから別れたい。だって許せないことランキングが100位まで達しちゃったんだもん」とまで話が飛躍することもあります。ハッキリ言って、理不尽の域です。
お互いのクセを理解してうまくガス抜きしよう
世間で「女性の怒りランキング発表」へなされている対策は「男がひたすら女性の怒りを察して行動する」こと。けれど男性だけが妥協して、ますますストレスを溜めているのってアンフェアじゃありませんか? 恋人が長く付き合うには「お互いに」話し合いの技術を磨くべし。ここからはそれぞれが始められる話し合いのテクニックをお伝えします。
【男性が取れる対策】
・自分が怒るときは「俺の怒りは別れ話級じゃないから安心して」とワンクッション置くことで、女性の怒りの大きさとは違うことを強調しましょう。女性側も冷静にあなたの指摘を聞くことができるはずです。
・1カ月に1度「今のうちに不満があったら教えてよ」とこちらからガス抜きを提案しましょう。女性は爆発する前に聞かれると、怒りの感情を爆発させることなく不満を伝えられるようになります。
【女性が取れる対策】
・怒りをため込みすぎないよう、ムカっときたことはメモに残しましょう。そして爆発する前に冷静に伝えましょう。「昨日のアレは、直してほしいかな」くらいの言い方を心がけると、相手も素直に聞いてくれることが多いものです。
・「何も言わないけどそれくらい察してよ」というマインドを捨てましょう。男性にあなたの怒りを察することはできません。むしろ「察してよ」と自分がイラついたときは怒りが溜まっているサインなので、彼へどう伝えるべきかを考えましょう。
怒りの伝え方は付き合うことで学べる技術。最初から完璧なコミュニケーションを求めずに、二人で話し合いのスタイルを磨いていきましょう。あなたのグラスがいっぱいになる前に、怒りの伝え方をコントロールして素敵な関係を築いてください。